世界は自分の心の持ちようで変えられるというが

仏教の教義の一つに「唯識論」というものがあります。「識」とは、簡単に言うと心のことなので、「唯識」とは、唯一、人の心だけが世界を作っているということです。

 

言い替えれば、自分の心次第で世界は変わるということになります。

 

こう言ってしまうと少々大げさになってしまうので、平たく言えば「気の持ちよう」ということでしょう。

 

例えば、同じ被写体の写真を撮影しても、撮影者の腕やカメラの性能によって全く違うもののように撮れます。

 

このように、この世の全ては、心に映して見るものであると言えます。

 

確かに自分の五感を通してでしか、この世のあらゆるものを認識することができませんので、その通りだと言えるでしょう。

 

しかし、いざ苦境に陥ってしまったときは、そんなことを考えている余裕などなくなってしまうものです。

 

そうなると本来考えなくてもよいはずのネガティブな方向へと、思いが突き進んでしまいます。そして最悪の結末が自殺ということになります。

 

 

だからこそ、「唯識論」という、心の暴走を抑えるための教義が生まれたのでしょう。